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実践ノート2026年10月4日

広告費を増やす前に、「売れる状態」をつくる

検索広告を20年以上運用してきたからこそ、先に整えたいことがあります。困りごとと解決策、購入までの流れ、採算を小さく確かめてから市場を広げます。

広告費を増やす前に、「売れる状態」をつくる

実践ノート|第2回/全7回

お客さまを増やしたいとき、広告やSNSを始めるのは自然な選択です。ただ私は、その前に「来てくれた人が、なぜ買うのか」を確かめたいと思っています。人を集める力があっても、売れる状態ができていなければ、費用と作業だけが増えてしまうからです。

検索広告は、オーバーチュア時代から20年以上取り組んできました。必要としている人と出会える良さも、アクセスが増えたのに購入につながらない難しさもあります。広告を否定したいわけではなく、その力を使う順番を間違えたくないのです。

「何ができる会社か」より、「何が解決するか」

私たちのサイトも、経験を全部並べると、何でもできる会社に見えてしまいます。しかし困っている人は、自分の悩みを解いてくれるかを知りたい。「人手が足りない」「注文対応が追いつかない」「海外販売の利益が分からない」。入口は、その具体的な言葉であるべきだと考えています。

以前、弥生会計とのデータ連携システムを掲載していたとき、面識のない方から問い合わせがありました。今はそのサービスを提供していませんが、具体的なニーズに答えるページが接点をつくった経験は残っています。「システム開発が得意です」より、「この作業をこう減らせます」の方が、相談する理由になります。

一つの困りごとに、一つの道筋を用意する

例えば「見積もり対応に時間がかかる」という入口なら、最初に書くのは使うAIや開発言語ではありません。どの確認が繰り返されているのか、何を自動計算できるのか、人が判断するところはどこか。そして、導入後に担当者とお客さまの動きがどう変わるかです。

その説明のあとで、実際の事例、試せる資料、相談先をつなぎます。相談ボタンだけを目立たせても、相談する根拠がなければ押されません。逆に、資料を読んだだけで自分で改善できる方がいても、それは価値を届けられたということです。難しいところで頼ってもらえる関係をつくりたいと思っています。

お金を抑えて育てる方法と、投資して広げる方法

費用を抑えるなら、実際の問い合わせをもとに記事や商品ページを改善し、既存のお客さまへのメールや紹介につなげる方法があります。ただし、自分たちの作業時間は必要です。無料でできることと、コストがかからないことは同じではありません。

一方、買う理由と購入の流れができ、採算を確認できたなら、広告で接点を広げる選択ができます。見るのはクリック単価だけではなく、注文までの割合、注文ごとに残る金額、リピート、入金の時期です。予算は「使えるだけ」ではなく、結果を見て止めたり増やしたりできる単位で考えます。

X、TikTok、Instagram、YouTube、インフルエンサー、協賛、キャンペーン。どれも経験してきましたが、手段の数が成果を決めるわけではありません。どこにいる誰と、何を約束してつながるか。それぞれの役割を決めることが先です。

自社のメディアに載せる広告も、同じ視点で考えています。関連性の低い広告をただ表示するより、自分たちの価値を高める内容を選びたい。広告・プロモーションを管理するAdWellは、その考えから取り組んでいる仕組みで、卓球王国にも採用いただきました。広告枠の運用も、読者との関係をどう育てるかという設計の一部です。

今日のドリル:商品ページを、お客さまの言葉で読む

  • 最近の相談を3件選び、相手が最初に使った困りごとの言葉をそのまま書く。

  • その言葉でページを開いた人が、最初の画面で解決の方向を理解できるか確認する。

  • 問い合わせまでに知りたい条件・費用の考え方・進め方を追記し、次の一歩を一つ決める。

閲覧はあるのに相談がない場合と、そもそも必要な人に届いていない場合では、手を入れる場所が違います。集客と販売を分けずに見ると、次に何を試すかが具体的になります。

まず売れる状態をつくる。できたら、市場を広げていく。私の集客支援の軸は、この順番です。

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